「LIFE SHIFT(ライフシフト)」長寿という恩恵
この本を簡単に要約すると
「人間の寿命はどんどん長くなり、100年生きるようになる。
そのため今までの教育→就職→引退というライフスタイルは変化していき、多様化する。
その中で物や土地などの有形資産だけではなく、様々な無形資産が重要になってくる」
ということが書かれています。
長寿になっていく理屈はデータを元に解説がされてます。
ところで、
長寿と言うとみなさんはどのようなイメージを持ちますか?
太く短く生きたいと考えている私にとって、はっきり言うと地獄や拷問としか思えませんでした。
特に看護師を長年やっているとただ寿命が長いだけの老人を何人も見てきています。
本当に重要なのは寿命よりも健康寿命であることを知っているからです。
本書でも「不快で残酷で長い」人生は最悪だと書かれています。
リンダとアンドリュー、話が分かるヤツだ。
文明の発展とともに医療の発達も進み、寿命ではなく健康寿命が延びた上で幸福になるには?
という問いかけをする余裕が出るようです。
総合的に100年生きる人生をどうやって幸せな人生にしていくのか時代に合わせようという話。
教育、就職、引退という時代は終わりとなる
雇用形態の変化
今の60歳以上の老人たちが歩いてきた
「教育」→「就職」→「引退」で安定していた時代は終わりです。
昔は一度就職してしまえば、その職場で骨をうずめる覚悟だといいました。
なぜなら終身雇用で年功序列、定年退職した後も年金がしっかり払われて老後の心配もありませんでしたから。
ですが、今の日本はどうでしょうか?
「手の込んだねずみ講(年金)が破綻しかけているぞ」(本書70P)と。
いまだに年金が支払われると信じている40歳までの人は多分いないと思います。
正直「あぁ そうだろうな」「知ってた」という感想しか出てきません。
現在は大企業であっても倒産したりリストラが起こる時代です。
それにAIやロボットテクノロジーが指数関数的に進歩しているので、
「誰でも出来る仕事はロボットやAIに取って代わる」時代が見えてきてますね。
そのうち看護師も介護士も介護用ロボットなどに置き換わるのではないでしょうか?
もちろん医者もです。
既に、統計データから患者の病名や治療方針を診断できるようになってますしね。
就職する会社に頼らず、個人としての価値が評価される時代に変化してきています。
まさにYouTuberがそのわかりやすい例だと思います。
本書では
- 選択肢を狭めずに幅広い進路を検討するステージ
- 自由に小さなビジネスを始めるステージ
- さまざまな仕事や活動に同時並行で携わるステージ
など今までとは違ったマルチステージを示しています。
つまりは、
「個人で知識を積み、選択肢を広げて自分に合ったビジネスを展開していく」ということです。
フリーランスや個人でビジネスしたりする人がどんどん増えていくのは社会にとって有益だと思ってるので、これはある意味未来に期待できますね。
逆に個人で知識を積まず、言われたことだけをやっている人や
誰でも出来る仕事をしている人は将来的にAIやロボットにどんどん雇用を奪われていくと思います。
有形資産より無形資産が重要になってくる
3つの無形資産
無形資産ってなんだよって話ですが、割と抽象的です。(本書127P)
- 生産性資産
人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ要素やスキルや知識に加えて仲間、評判や信頼などその他の要素
- 活力資産
肉体的、精神的な健康と幸福のこと。具体的には健康、友人関係、パートナーや家族との関係
- 変身資産
100年生きていくうちに時代とともに変化を経験し、適応するために必要な資産。幅広い人脈や新しいことに対して柔軟に適応していく姿勢のこと
正直これって
身体的自由や精神的自由、経済的自由や時間的自由もその無形資産に含まれるじゃんって思いました。
今、まさに自分がビジネスをやっていく上で、
「新しいことへの挑戦と知識の蓄積による選択肢の増加」
「ビジネスを通じて知り合った人たちと新しいアイデアや戦略を練る」
「自分の未来のために自分が変化していくことを容認する」
ということを学んでいたので、これと言ってハードルが高いとは感じませんでした。
まとめ
今後、残念ながら医療はどんどん発達し、寿命と健康寿命は伸びていきます。
65歳で定年退職して余生をのんびり過ごすという思考停止な未来か、
自分の未来のために貪欲に無形資産を形成し、幸せを見つけていく未来か
選ぶのは自分だけです。
幸せを見つけるために、自分の選択肢を増やす。
自分の選択肢を増やすために、スキルや知識を増やす。
こういう考え方をしていかなければならないですね。